労働者派遣法
派遣社員5割超が規制強化に「反対」
武富士
自力再建断念し会社更生法を申請
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▼派遣社員に反対される法律。政治家は「実態」「事実」を知るべし
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政府が10月召集の臨時国会への提出を目指す労働者派遣法改正案について、派遣社員の55.3%が「反対」と答えた一方、「賛成」は13.5%にとどまりました。

労働者派遣法改正案に前向きな見解を示している朝日新聞社・NHK・福島みずほ社民党党首、そして菅首相に対し、私はこのアンケートの結果をよく見てみなさいと声を大にして言いたいところです。

自民党時代の後期からこのような「社会民主的な考え方」を強く主張する人が出てきていましたが、今の民主党について言えば「目に余る」という他ありません。

派遣の禁止について、派遣社員の過半数である55%が「反対」しているのです。

一体、「誰のための法律なのか?」と問いたくなります。請負社員になると「反対」は41%に減少しますが、それでも「賛成」の20%を大きく上回っています。結局、派遣の禁止を声高に叫ぶ人たちは、何一つ実際の現場のことを理解していないということが証明されたと言えるでしょう。

派遣社員が「派遣の禁止」に対して「反対」する理由は明白です。それは「派遣」で働くことができなくなるからです。

派遣を禁止して正社員の雇用が増え、自分たちが正社員として雇用されるのならば反対をしないでしょうが、現実として日本では正社員雇用は増えていません。

そして、現実には次のような展開になることが予想されます。
・派遣として働くことを辞める。
・しかし、すぐに正社員雇用はされず、例えば3年間は準社員扱いになる。
・準社員の給料は派遣の時を下回る。
・3年後、正社員になれるかどうかも定かではない。

派遣として働いていた時と比べると、準社員になったら月給が10万円程度少なくなるということも大いに有り得ます。

確かに将来、社員として雇用されれば給料は派遣時代よりも増えるでしょうが、それは確約されていません。であれば、今「派遣」として確実に働いている方が良いわけで、「派遣の禁止などと余計なことをしてくれるな」というのが正直な気持ちだと私は思います。

かつて長妻昭前厚生労働相にも言ったことがありますが、こうした現場の実態・声が政治家のところに届いておらず、それを把握出来ていないことが大きな問題です。

政府は新成長戦略として「最低時給1000円」という方針を打ち出していますが、これなども現場の実態を全く理解しておらず、私としては閉口してしまいます。

現在の時給が900円前後の東京ならばギリギリ耐えられるかも知れませんが、時給600円〜700円などの地方ではサービス産業が崩壊してしまうでしょう。

ドイツなどでは最低賃金1200円前後でも成り立っているなどと、学者から入れ知恵されているようですが、今一度、日本の実態を自分自身で確かめてから考えてもらいたいと強く思います。