—聴いている側としては、いや、別にそれでもいいんだよ、と言う方もいらっしゃるかもしれないですよね。

佐久間氏:それはそういう文化が育ってしまったということですよね。今回の僕のエントリへの反応を見ていると、昔の音楽は良かったとか、昔のバンドは良かった、みたいな意見も多かった。それはまさにそういうことかなと。音楽が良くなれば、音楽を聴かなくなるってことはないと思う。僕は、ボーカロイドには批判的ではないんですけど。つまらないからみんな、人が歌っているのより、ボーカロイドがよっぽどいいや、ってなっちゃうんです。

そこに関しては、アメリカは圧倒的な歴史や知識の世代間の積み重ねがあります。例えば、僕の親の世代である80から90歳の年代が、ジャズを聴いて踊っていた世代。でも、その世代の日本人は、ほとんどそんな音楽は聴いたことがない。日本では僕らの世代が見様見真似でやっと始まったようなものですから。


日本の音楽業界の問題点

—ツイートを拝見していまして、違法ダウンロードの刑事罰化も、巡り巡ると表現する人たちにとっても、いい結果をもたらさないということをおっしゃっていました。

佐久間氏:表現をする人たちの”自由”を保証するように法を改正していかないと。今は自由じゃないんですよ。

例えば、仮に音楽をウェブで売ろうとした時に、自分で作った曲であっても権利登録されていたらできないわけですよ。あるいはどこかのレコード会社で作っちゃっていたものも、もうできない。曲なんて資産ですよね。そうやって縛るのではなく、煩雑な手続きもなく有効活用できる、もっとオープンな方向な音楽シーンというか、環境に向かわないとさらに衰退するんじゃないかなと思う。