グーグルが、アマゾンの「ファイアTV」などのYou Tube対応を打ち切るという声明を出しました。You Tubeのアイコンをクリックするだけでよかったのが、ブラウザーから呼び出すことになります。

グーグルがアマゾンのAI(人工知能)による音声対話型のスマート・スピーカー「ECHO」の後追いで発売した「Google Home 」をアマゾンのネットサイトで取り扱わないことへの対抗処置でしょうが、あまりにユーザーを無視した小競り合いです。

アマゾンはネット小売り、グーグルは検索ビジネスで棲み分けていた時代が去り、互いにビジネスを拡張しようとするなかで競合し合う領域が生まれてきています。とくに成長が著しいクラウドの利用環境を売るビジネスは、本来はグーグルが強い分野であってもおかしくはないのですが、アマゾンが圧倒的にトップを走り、グーグルは、続くマイクロソフトやIBMにも出遅れてしまっています。

そして米国では、アマゾンはAI(人工知能)による音声対話型のスマート・スピーカー「ECHO」が大ヒットしました。フォーブスによれば、2017年に2200万台が売れる見込みだといます。
22 Million Amazon Echo Smart Speakers To Be Sold In 2017, Driving US Smart Home Adoption : 

これは、最近コマーシャルが流れているグーグル・アシスタントとリリース時期も近いのですが、グーグル・アシスタントはスマホの1機能でしかなく、新たな収益を生むビジネスにはなりません。だからでしょうか、グーグルも、今年10月にアマゾンの「ECHO」と同じような「Google Home Mini」と「Google Home Max」をリリースしたのですが、アマゾンECHOの後追いという印象は拭えません。

アマゾンはこの「Google home」をアマゾンのサイトで取り扱っていません。それをグーグルは問題視しているわけです。

またアマゾンは、アマゾンの「ファイアTVスティック」と競合するグーグルの『Google Cast』には、アマゾンの動画配信サービス『Prime Video』が視聴できないようにしています。だからお互いさまで、駆け引きなのでしょうが、互いにビジネスで市場の主導権をめぐって競い合うのはいいとしても、企業対企業の駆け引きで、ユーザーが置きざりになっているという構図はいただけません。

法人利用のクラウドサービスも先行したアマゾンがリードしているとはいえ、マイクロソフトやIBM、またグーグルが激しく追い上げ、ネットでの動画配信も群雄割拠。ネットの人工知能を利用したスマート・ビジネスでの主導権争いもまだまだ流動的ですが、こうした競争がユーザーの利益を高める方向に働けばと祈るばかりです。

そういえば、クラウドサービスでは、アマゾンのAwsとマイクロソフトのAzureが利用できる機能で、また利用料金でも競い合っていることを1ユーザーとして感じますが、そうして市場が伸びていくことが健全な方向ではないでしょうか。