HIKAKINやはじめしゃちょー、木下ゆうか、など、著名ユーチューバーが数多く所属する芸能事務所UUUM(ウーム)が東証マザーズに上場しました。投資家の人気は高く初日には初値がつきませんでした。世の中では著名ユーチューバーに刺激され、ユーチューブで稼ごうという若者も増えているようですが、果たしてユーチューブで生活することはできるのでしょうか。

写真:ロイター/アフロ

 ユーチューブは米グーグルが運営する動画サイトですが、一部の動画には広告が挿入されており、コンテンツの提供者には閲覧回数に応じて広告料金の一部が支払われます。たくさんの人に閲覧される人気コンテンツを作成すれば、作成者には大金が転がり込んでくることになります。

 動画の作成にはそれほどお金はかかりませんから、場合によっては、リスクなしで大金を稼げるチャンスということになるわけです。ソニー生命保険が中学生に対して行ったアンケート調査において、男子中学生が将来なりたい職業の3位にユーチューバーがランクインしたことは世間にちょっとした驚きを与えました。

 しかしながら、現実はそう甘くはありません。グーグルはユーチューブの広告料金について開示していませんが、1回の閲覧でコンテンツ提供者に支払われる広告料金は、それなりに人気のユーチューバーでも0.1円程度といわれています。しかも、この広告単価は変動が大きく、閲覧回数が多いと単価が上昇するケースもあり、逆に閲覧数が少ないと単価はどんどん下がってしまいます。一定以下の閲覧数の場合には、広告そのものが入りません。

 HIKAKINやはじめしゃちょーなどトップクラスのユーチューバーになると、年間の閲覧回数が数億回から十数億回に達するといわれており、理屈上は億単位の年収を稼ぐことも可能となります。しかし、こうした人気ユーチューバーになれるのは全体のごくわずかですから、ユーチューバーを志した人のほとんどが無収入で終わってしまうことになるでしょう。

 ちなみに、HIKAKINやはじめしゃちょーはUUUMの専属クリエイターですから、ユーチューブで稼いだお金が全額自身の収入になるわけではなく、一定の手数料が事務所に差し引かれます。また、事務所がアレンジしたタイアップ企画などユーチューブ以外の収入源もあるため、ユーチューブだけが仕事というわけでもありません。知名度が上がるにつれて企業とのタイアップも増えますから、一般的な芸能人の稼ぎ方に近くなってきます。

(The Capital Tribune Japan)