「日本発の漫画やゲームを米ハリウッドで映画化しよう」なんて成功するわけないでしょう。昔もハリウッド進出を目指した企画もありましたが、みんな失敗しました。そもそも世界で売れるものを作ろうとなると、極めて大雑把なものになります。ある意味馬鹿で単純だからアメリカ映画は世界中で売れるわけです。
例えば村上春樹なんてフランスでは何十万部も売れています(ぼくがどこがいいのかよくわかりませんが)。

でも、日本の文化ってそうじゃ無いでしょう。むしろ感性はフランスに近いでしょう。
アメリカの商業文化は競争が激しく、しかもたような人種や層に売り込むために単純化されています。
対して、元来日本やフランスなどのものは得てして、暗黙知やいい意味でのアマチュアリズムを肯定する文化です。
ハリウッド進出なんてのは、マラソン選手がいきなりボディビルを始めて成功することを目指すようなものです。

我が国のアカデミズムや官僚では米国留学組が多いのですが、アメリカ的価値観がすべてで、それが正しいという悪い意味でアメリカナイズされて帰ってきた人が多く、しかも悪いことに彼らには自覚症状がありません。ですからアメリカ真似してベンチャーとかいいますが、ビジネス慣習も違うし、実際アメリカでも統計を見ればベンチャーは実は減っているし、儲かってもいません。
アメリカのビジネス・メディアの戯言だけを信じていては真実は見えません。

ハリウッドを目指せというのは馬鹿な田舎者の発想ですよ。世界で売ること=ハリウッド進出ではないでしょう。

そもそも金儲けなのか、日本の文化を発信するのかも不明瞭で、ミッドウェー海戦みたいな感じですよね。

どうせやるならば、例えばアラブ圏です。日本語の漫画やアニメ、小説の翻訳に補助を出すとかするなどした方が宜しいでしょう。アラブ、中東ではまだまだ海賊版が横行していますが、若年層が多く、今後所得も拡大すれば世界有数の市場になるでしょう。そしてそもそも対日感情が地域です。

フランスにはアラブ研究所という機関がありますが、そのような機関を立ち上げて、そこと共同で日本のポップカルチャーを紹介するなどの方法もあるでしょう。

迂遠なようですが長期的にみて、それは大きな利益になるでしょうし、国家でないとできない話です。

フランスなんぞは政府主導でそういう商売を育ててきた。だからユーロ高になっても日本人はおフランスにいって、買い物したり、高いレストランにいったりします。

アメリカ基準が正しいのであれば、フランスも高級なフレンチなんぞやめて、ステーキハウスとハンバーガー屋だけを増やせばいいわけですが、それをやったらおフランスに旅行客なんぞ来やしません。

ハリウッド進出なんて民間に任せておけばいい話です。
そして失敗すれば自己責任。税金を投入して博打をやる必要はありません。

Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
災害派遣に不向き「AAV7」
http://japan-indepth.jp/?p=35263

週刊朝日にコメントしました。
「司法試験に合格した?」と驕る稲田朋美氏 陸自“2.15クーデター”で撃沈〈週刊朝日〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170730-00000022-sasahi-pol

米国式資本主義の問題を知る良書です。