◆次は何?

 我々は1番目および2番目のグループからそれぞれ7人、3番目のグループから4人の合計18人のユーザーを被験者とし、それぞれのシステムを試行した。予備的な評価を行ったところ、被験者の自立の改善につながる有望な結果が得られた。このシステムでの体験は、オンラインショッピングに近かったが、実店舗でのショッピングにも通じる体験ができた、という結果だ。

 今回のシステムの主軸であるスマートフォン/タブレット用のアプリを導入したシステムが最も成功した。ほとんどの人が既にスマートフォンを使用しており、その技術をよく理解していたという事実が成功を後押しした。ユーザーの一人はこう言った。

これらのインターフェイスは、他人に援助をお願いしたり、手伝ってもらったりせずに自分でショッピングするのに役立ちます。私はこのシステムを実際の店で利用できるようにしたいと思います。こういうシステムに慣れることは非常に簡単であり、もっと自立できる機会につながると考えます。

 タッチスクリーンを備えたシステムは、若干の説明と事前の練習を必要としたため、大成功とは行かなかったものの、研究に参加したユーザー達はその可能性に触れた興奮を隠しきれなかった。一方で、スマートグラスを用いたシステムは、多くの訓練と調整を必要とした。我々は、このシステムのユーザーはスマートグラスの使用にあらかじめ精通していなければならないという結論に達した。これはつまり、将来的には現在よりも潜在的に大きな可能性を秘めたシステムになり得る、ということになる。

 このシステムのいずれかが主流になるとすれば、コストが明らかな課題として浮上するであろう。スマートシェルフに最大のコストが掛かるのだが、大手の小売業者はすでに在庫管理や盗難防止などを目的として、このスマートシェルフの利用を開始している。我々の着想は、システムをこの流れに便乗させよう、というものだ。小売業者は、これまで述べた3つのソリューションの全てを導入するのか、それとも1つ、または2つのみを導入するのかを決定することになる。

 この問題を解決しようとしているのは我々だけではないが、完全な解決に到達した者はまだ誰もいない。我々の次なるステップは、車椅子のユーザーが簡単にアクセスできる公共の場所に実験的なパイロットショップを設立することだ。そうすれば、さらなる改良を加える機会が得られる。そして、その時点でこれらのシステムを本格展開しようと考えている。比較的近い将来に、身体障害者への優しい対応として駐車場やトイレが改善されたのと同様に、車椅子でのショッピングも進歩していくことを切に願う。

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