内蔵カメラを使用して人工知能(AI)にどちらの服装がよく見えるかを判定させるアマゾンの「Echo Look(エコールック)」。WSJパーソナルテクノロジー担当コラムニストのジェフリー・ファウラーがプロのスタイリストの助けを借り、さまざまな服装を試してみた(英語音声、英語字幕あり)

――筆者のジェフリー・ファウラーはWSJパーソナルテクノロジー担当コラムニスト

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 筆者は最近、カメラの前で服を着ている。着用し終えると、大きな声で「アレクサ、写真を撮って」と言う。するとアマゾンの筒型の音声認識スピーカー「Echo Look(エコールック)」(200ドル =約2万2000円 )が写真を撮影してくれる。少しすると、ポーズを取る筆者の写真がスマートフォンに表示される。さらに服を替え、アレクサに再び写真撮影を頼むと、今度はもう1つ仕事をしてくれる。どちらの服装が良いかを判断してくれるのだ。

 そう、「この白のスキニージーンズをはいていくのはどうか?」といったことの判断だ。アマゾンは、1990年代後半にお薦めの本を紹介する業務を始めたときからテクノロジーを流行の仕掛け人として利用してきた。しかし、個人のスタイルといった複雑で主観的なものの品定めが、果たして機械にできるのだろうか?

 その答えを出すため、筆者は人間の「ファッション警察」に声をかけた。インスタイル誌の創業編集者ハル・ルーベンスタイン氏、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)で長年ファッションコラムを担当するテリー・エイギンス記者、スタイリストのポール・ジュリック氏とソランジュ・カブカイン氏だ。

左からエコールック、テリー・エイギンス記者、ハル・ルーベンスタイン氏、ソランジュ・カブカイン氏、ポール・ジュリック氏

左からエコールック、テリー・エイギンス記者、ハル・ルーベンスタイン氏、ソランジュ・カブカイン氏、ポール・ジュリック氏

 同僚のジョアンナ・スターン記者と筆者は二十数種類の服装を試し、エコールックのロボットによる判断と専門家のそれとを比較した。

 その結果、機械はほとんどの比較で驚くほど的確な判断をしていた。しかし、コンピューターはたとえ現在のトレンドを習得できても、店に自分を連れて行き、「花柄のボマージャケットにしなよ」と言ってくれる友達の代わりにはなれない。

 アマゾンは、このスタイルチェック機能がどのように意思決定をしているのかは公表していない。人工知能(AI)のアルゴリズムが「徐々に賢くなるよう」人間が手助けしているとだけ説明している。エコールックは、アマゾンの他の音声認識スピーカーができることを全てこなせる。現在のところ、購入するにはアマゾンに招待リクエストを送り、招待を受ける必要がある。

 普段、服を脱ぐ場所に、インターネットに接続されたカメラとマイクを設置するのは勇気がいる。ただアマゾンのタッチスクリーン付き音声認識スピーカー「Echo Show(エコーショー)」と異なり、エコールックは常にセンサーがオンになっているわけではない。口頭で命令すると写真を撮り、センサーをオフにするボタンもある。アマゾンはユーザーの参照用とAIの学習用に写真を保存している。

AIのファッションセンスは?
さまざまな服装でエコールックとファッション専門家の判断を比較してみた。右と左どちらか好きな方を選び、エコーや専門家と自分の意見とを比べてみよう。