論文は、これら若いゲーマーの行動を変えるのはかなり難しいかもしれないと指摘している。自分の仮想世界へと消える時間は彼らにとって至福の時なのだ。

 論文によれば、「賃金の停滞、雇用率の低下、親や親せきと同居する傾向が強まったことにもかかわらず、2000年代には若い男性の申告する幸福度が上がった」が、「これとは対照的に年齢が高めの男性の層では、雇用減少につれて満足度が明らかに低下した」

 ビデオゲームによる脱落が雇用市場に生む「しわ」は他にもある。既にベビーブーマー世代の退職によって、労働市場参加者の減少は延々と続いている。労働者の減少は経済成長にとって課題を生むが、自ら働かないと決めた若い男性がそれに追い打ちをかける。男性の労働参加率が長らく低下傾向にある状況では、そうした問題は深まる一方だ。

 連邦準備制度理事会(FRB)はこの論文に注目している。ただ、男性の労働参加率がこれほどさえない原因の全てではなく、一部を説明しているだけだと慎重にみている。

 ミネアポリス地区連銀のニール・カシュカリ総裁は11日、同論文が「幾分の物議」を醸しそうだとの見方を示した。起きている現象の背景にあるのがゲームだけとの考えは、「それを裏付けるデータもあるが、やや飛躍している」という。

 カシュカリ総裁は、日本が参考になると述べた。「日本もビデオゲーム人口は多いが、米国でみられるのと同じような影響は起きていない」

By Michael S. Derby