では冊封関係をもって中国の一部だったと言わせることは可能でしょうか?中国における論理なら可能なはずです。ご記憶にあろうかと思いますが、尖閣問題で日中間で揉めていた際に中国から「沖縄も中国のものである」という爆弾発言がありました。この時、ほとんどの報道は「調子に乗りやがって」とまじめに取り合いませんでした。

中国が指摘したのは沖縄のもともとである琉球王国が中国と冊封関係を結んでいたことに由来しています。つまり、この関係をもって支配関係にあると誇大解釈していると思われます。

では習近平国家主席がわざわざトランプ大統領にそんな話をなぜしたのか、であります。ここは二人の会話がどう展開する中で朝鮮半島の歴史問題に触れたか、ですが、私の勝手な憶測としては習氏が「中国は北朝鮮に影響力を行使することができる」という趣旨が隠されていたのではないかと考えています。

故に習氏が帰国後、北朝鮮国境周辺に中国兵が大挙しているという報道が出ましたが、それは習氏なりの北朝鮮への「親としての説得工作」だったのではないでしょうか?私が昨日のブログに記載したように「相手(=北朝鮮)が大人になるよう中国が介入する」と書いたのはその意であります。

仮に習氏が北朝鮮を黙らせたなら、習氏の権力への信認は圧倒的に高まり、秋の党大会を確実なものにするでしょう。もちろん、それがたやすいことではないことは十分わかっているはずです。なぜなら同国境付近は習氏の影響力が強く及ぼされるところではないからです。だからこそ、「俺に任せろ」と強気に出た可能性も否定できません。

となれば、北朝鮮問題に関しては中国も引くに引けない状況に陥った可能性はあります。個人的には習氏とトランプ氏のディールは恐ろしくリスキーなものだったのではないかという気がしてなりません。

では今日はこのぐらいで。