こんにちは。大田区議会議員 岡 高志です。

政府は2016年末「ギャンブル等依存症対策推進関係閣僚会議」を立ち上げ、関係行政機関の連携の下で対策強化に関する検討を進めてきました。検討事項を整理し、ギャンブル等依存症対策の現状と課題を明らかにし、今後、各課題の検討を進めて具体的対策を立案していくための「第一段階の取りまとめとして 「ギャンブル等依存症対策の強化に関する論点整理」が作成されています。今年夏までには、具体的なギャンブル等依存症対策がとりまとめられるとのことです。

私は、ギャンブル依存症対策地方議員議連の一員としては、この論点整理を把握することで、ギャンブルを取り巻く現状認識をするとともに、広く世論喚起して、有意義なギャンブル等依存症対策が作成されることに貢献したいと思います。さて、論点をみてまいります。
出典ギャンブル等依存症対策推進関係閣僚会議

◎ 公営ギャンブル

競馬【農林水産省】、競輪・オートレース【経済産業省】 、モーターボート競走【国土交通省】

(1)競技施行者・事業者における対応 お客様相談窓口等にギャンブル等依存症に関する相談を受け付けていることの明示や周知をしていない。ギャンブル等依存症に専門的に対応できる相談窓口や具体的な対応マニュアルがなく、ギャンブル等依存症に関する従業員教育も行われていないなど、ギャンブル等依存症へ対応する体制が整備されていない。

相談実績中央競馬及び地方競馬を通じて、過去3年間で平成27年の1件のみ。競輪・オートレース、過去5年間で相談実績は無い。モーターボート競走、相談件数は過去3年間で3件のみ。3件のうち2件は家族からの相談、本人とも面会し同意を得た上で、警備員等が目視で確認して入場を制限するなどの対応を行った。

⇒ 課題相談対応体制を整え、相談をできることの明示と周知をする必要がある。相談に対し、より専門的な対応が可能となるよう、関係省庁と連携し、公営競技のギャンブル等依存症に関する相談に一元的・専門的に対応する体制の在り方を検討する。各主催者において、ギャンブル等依存症担当を置くとともに、各主催者の職員及びインターネット投票サイト運営者の職員に対してギャンブル等依存症に関する知識向上のための従業員教育を行い、ギャンブル等依存症へ対応する体制を整備する必要がある。

(2)未成年者に関するアクセス制限未成年者による購入が禁止されている旨の告知による注意喚起を行うとともに、未成年者と思われる者に対し、警備員等による声かけ及び年齢確認を行い、未成年者による購入及び未成年者のみによる場外売場への入場を防止している。

⇒ 課題注意喚起、警備員等による年齢確認等による未成年者の購入防止策を引き続き徹底する必要がある。

995DF967-3E84-488E-9987-5033B621967B.jpg

大田区内にある平和島競艇場でも未成年に関するアクセス制限は十分には見えませんでした。

(3)本人・家族申告によるアクセス制限本人申告又は家族申告によるアクセス制限の仕組みは講じられていない。

⇒ 課題本人申告又は家族申告によるアクセス制限措置を講じる必要がある。

(4)インターネット投票の在り方現状のインターネット投票の割合 競馬 約6割 競輪 3割強 オートレース 4割弱 モーターボート競走 約4割 インターネット投票サイトにおいて、ギャンブル等依存症の注意喚起の表示、 相談窓口の案内等がなされていない。

⇒ 課題 本人申告により購入限度額設定を可能とする措置や本人申告又は家族申告によるアクセス制限のための措置を検討する必要がある。インターネット投票サイトにおいて、ギャンブル等依存症の注意喚起表示・相談窓口の案内等を実施していく必要がある。

(5)広告の在り方メディア側の基準に従い、投票券購入を想起させる表現、高額的中がある旨の表現、ゴール映像等を用いないなど射幸心を煽る内容にならないよう実施されている。著名な特定の競走(有馬記念及びダービー)については、その認知度を上げるため短期間に集中的に広告を行っている。

⇒ 課題射幸心を煽る内容とならないよう実施されているものの、ギャンブル等依存症の注意喚起にも資する形で実施されていないことが課題であり、全ての広報、全ての販売チャネルにおいて、ギャンブル等依存症の注意喚起文を表示し、広く一般に注意喚起をする必要がある。著名な特定の競走に関する屋外広告等の手法が過大ではないかとの指摘があることから、引き続き射幸心を煽ることのない広告内容とするとともに、必要に応じ、現在より抑制的な手法により広告を行う必要がある。

(6)ATMの設置競馬、競馬場 中央競馬10カ所中5カ所、地方競馬15カ所中2カ所、場外売場 中央競馬42カ所中2カ所、地方競馬82カ所中2カ所

競輪・オートレース、競輪場 43 カ所中3カ所、場外売場 71 カ所中8カ所

モーターボート競走、競走場 24カ所中19カ所、場外売場 73カ所中9カ所

ATM では、クレジットカードによるキャッシングサービスが利用可能である。

⇒ 課題キャッシングで調達した資金で馬券の購入が可能であるため、競馬場及び場外馬券売場に設置されている ATM のキャッシング機能の廃止について検討の上、取扱方針を決定する必要がある。

8AE5F21A-EC76-4AA3-83DD-AA382E106975.jpg

大田区内にある平和島競艇場の場外舟券売場。
ATMが設置されています。
隣接する商業施設にももちろんあります。


◎ ぱちんこ【警察庁】

(1)リカバリーサポート・ネットワークの相談体制の強化及び機能拡充 ぱちんこへの依存問題の相談機関であるリカバリーサポート・ネットワーク(RSN)は電話相談を受け付け、必要に応じて、相談者に医療機関、精神保健福祉センター等を紹介している。現在、RSN ではトレーニングを受けた相談員が電話相談の対応を行っているが、体制は3~4名(常勤2名、非常勤1~2名)であり、対応時間も平日午前10時から午後4時まで。

⇒ 課題 RSN の相談者に対して、今後よりきめ細かな対応を行うためには、相談体制を更に充実させる必要がある。

(2)18 歳未満の者の営業所への立入禁止18歳未満の者をぱちんこ営業所に客として立ち入らせることは禁止されており、従業員の巡回、監視カメラの設置等を実施し、18歳未満の者と思われる者を把握した場合は年齢確認を行っている。

⇒ 課題現在の取組を引き続き実施するとともに、賞品交換時においても、年齢確認を実施するなど取組を強化する必要がある。

(3)本人・家族申告によるアクセス制限ぱちんこへの依存問題を抱える人等が、多くの金額をぱちんこで費消すること等があるところ、過度な遊技を抑制する一般的な仕組みがない。現在、ぱちんこ営業所の顧客会員システムを活用して、客が1日の遊技使用上限金額を自ら申告し、設定値に達した場合、翌来店日にぱちんこ営業所の従業員が当該客に警告する仕組みとして、自己申告プログラムがある。しかし、家族からの申告を受け付けておらず、また、平成29年3月10日現在、同プログラムを導入している店舗は452店舗(全国約11,000店舗)であり、普及しているとは言い難い状況である。

⇒ 課題家族からの申告を受け付けるなど、自己申告プログラムを拡充した上で、普及を図る必要がある。

(4)出玉規制の基準等の見直し

(5)出玉情報等を容易に監視できる遊技機の開発・導入

(6)営業所の管理者の業務として依存症対策を義務付けぱちんこ営業所によって依存症対策の取組状況が様々である。

⇒ 課題全てのぱちんこ営業所において、適切な依存症対策を組織的に行わせるため、施行規則を改正して、ぱちんこ営業所の管理者の業務に依存症対策を追加するなどの必要がある。

(7)業界の取組について評価・提言を行う第三者機関の設置

(8)ぱちんこ営業所における更なる依存症対策各営業所向けに「パチンコ店における依存問題対応ガイドライン」、「運用マニュアル」を策定し、営業所に周知するなど、依存症対策に取り組んでいるが、依然としてぱちんこへの依存による様々な弊害が生じている。

⇒ 課題遊技客と直接接するぱちんこ営業所において、依存症対策を更に進める必要がある。具体的には、従業員等を依存症対策の専門員に指定し、専門員に対する依存症対策に関する研修体制等の整備等を行う必要がある。