当時独立したばかりのマケドニアが、16本の光を放つ星を描いた旗を新しく採用した。これはアレクサンドロス大王のシンボルだった。

 だが、ギリシャはアレクサンドロス大王がギリシャ人だと主張し、マケドニアに対する経済封鎖に出た。マケドニアは最終的に星を削除し、同国民がアレクサンドロス大王の子孫ではないという公式声明を出した。

 旗について研究する米国の学者、デービッド・F・フィリップス氏は、「ギリシャ人はこの話題になると感情的になる」と話す。

 これ以外にもある。オランダとルクセンブルクは、ほぼ同一の旗に敬意を払わなければならない。インドネシアとモナコも同様で、双方とも、14世紀から赤と白の図柄を使っていると主張している。コソボは旗にコソボの地図を載せることになった。政府がデザイナーたちに双頭のワシの図柄は使えないと告げたからだ。隣国のアルバニアが先に使っていたためだ。

 国際的な財産法によると、国が旗を商標登録することはできない。にもかかわらず、ジャマイカのある団体はそれを検討している。この団体は、外国の靴メーカーがジャマイカ国旗の図柄を入れたビーチサンダルを販売しているのが気に入らないとして、国連の機関に苦情を申し立てた。

 東欧のモルドバの大統領は、国旗の変更を提案している。モルドバの国旗は、チャドおよびルーマニアの3色旗に紋章を加えたものだ。大統領は先月に国旗の変更を提案したが、議会からの強い抵抗に遭った。そしてもちろんルーマニアは、この3色にこだわっている。

 チャドの政党「共和国のための行動連合」の代表を務める議員は、「現在に至るまで何もなされていない。国連の怠慢だ」とし、「これは不条理だ。2つの国が国旗として同じ旗を持つことはできない」と指摘する。

 国連事務総長室の広報担当者は電子メールで、「自国の旗の選択は、加盟国に任せている」と回答した。