計3800万ドルの所得税を税務当局に支払ったというのだ。同テレビの報道番組ではその証拠となる書類のコピーまでが提示された。その結果、他のメディアも「トランプ氏は実は所得税を多額に払っていた」と報じたのだった。

MSNBCというのは民主党寄りのテレビで、昨年の選挙中もトランプ氏に批判的な論調が多かった。そんなテレビ局がトランプ氏の納税の実態を報道したのだから、その情報の信憑性は高かった。

トランプ氏が2005年の税金を納めていたのならば、ニューヨーク・タイムズや朝日新聞の「18年にわたって連邦所得税を逃れられた可能性」というのはまちがいということになる。誤報とみなされても、しかたないだろう。

さてトランプ氏の税金不払いを一斉に報じた日本のメディアは、いや実はトランプ氏は税金を払っていたのだ、ということをどこまで報道するか。一風変わったジャーナリズム研究としてでも、観察してみたい。