(1) センター試験廃止!
(2) 暗記で乗り切れるマークシート方式やめろ
(3) ペーパーテストだけじゃなくて高校での活動歴や面接や小論文など多面的評価頼むわ

 以上の経緯は、『大学入試改革 海外と日本の現場から』に詳しい。この本は政府の広報誌のようなもので教育再生実行委員会の意見がそのまま書いてあるが、海外の教育事情などもくわしく書いてあり、興味がある人は読むといいだろう。

『大学入試改革 海外と日本の現場から』読売新聞教育部
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 それで出てきた案は、現行のセンター試験を廃止して、新しいセンター試験(名前が変わっただけじゃん……)をすることになり、それはTOEICのように複数回受験可能で、記述式も取り入れ、暗記だけでは解けないクリエイティブな問題ということになった(笑)。

 しかし、まず、複数回受験可能というのは、カリキュラムが遅い公立高校からの猛反発で中止に追い込まれた。というのも、複数回受験と聞いて、難関私立中高一貫校はほくそ笑んでいたからだ。こうした学校では中学のうちに高校のカリキュラムの大部分を終わらせてしまう。高1ぐらいの段階で、早々に高得点を取って、あとの2年間は各大学の二次試験の対策に集中できる。ということで、新しいセンター試験も、いまと同じように、高3の1月ごろの一発試験になった。

 次に、記述式だが、これは50万人の答案用紙の採点をいったい誰がやるんだ、と揉めに揉めている。コストとリターンを考えたら、マークシート方式しかないことは、誰の目にも明らかなのだが、最初に偉い人が「記述式導入!」と大見栄を切ったので、引くに引けないメンツの問題になった。サラリーマン諸氏なら、現場の業務がよくわかっていない偉い重役が変なことを言ったがために、下々の人たちがもがき苦しむ、という光景をよく目にするのではないだろうか。偉い人のメンツにより、大学の教官たちは研究に費やす時間を割いて、バカな高校生のクソのような答案を採点する作業に追われることになるだろう。