さらに最も似ているのは面白そうなだけで面白くはなく分からないところである。

【参考】アニメ映画「聲の形」から考える「感動ポルノ」

意味とか奇想天外な起承転結とかそういうハリウッド映画に慣れてしまった筆者の頭は間違ったほうにいってしまったのかも知れないとも考えてみる。

だが、ダリだって、ピカソだって、ムンクだって、映画ならフェリーニの『サテリコン』だって、ガルシア=マルケスの『族長の秋』だって、アンドレブルトンの『狂気の愛』だって、土方巽の暗黒舞踏だって意味を感じることが出来たのである。

しかるにこのオタール・イオセリアーニ監督の映画『皆さま、ごきげんよう』の何を感じてよいのか。そのわからなさとは何なのか。

「ひとりひとり、どんなことを感じても良いのです」という答えはいりませんから、どなたか教えて欲しいものだ。

2時間1分を見終わった帰りの観客でいっぱいのエレベーターの中は沈黙が支配していた。誰も、ここで感想をつぶやいてはいけないような空気が流れていた。

このエレベーターの中で「この映画、訳わかんないよ。見て損した」と感想を言ったら同意の笑い声が起こるような気もした。・・・この実験、だれか勇気のある人やってみてほしいものだ。